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❹ 山に学ぶ❗
① 来し方を振返る
思い起こせば、我が山人世も早いもので半世紀を過ぎてしまった。当初は、学生時代に研究所のサークルで沢登りや雪山の手解きを受け、その後都民登山教室に入校して山登りの知識と実践を学んだ。その後、その下地を基に社会人山岳会に入会して、海外遠征にも行った。現在はその山岳会の責務からも離れ、鎌倉で悠々自適な里山歩きに勤しんでいる。 記・鷲峰山麓人
② 山を通して得たもの
筋のの通った生き方と、強たかな生き方への自信。4ヶ月という遠征休暇の後に関連会社への出向となったが、その後復帰して「転んでも馬の屎」とそれからは海外物件の担当化して行った。その後、定年間近には本社転勤となり海外支援担当となる。まあ良かったかどうかは別としても、強たかに生き抜いたことだけは確かである。
③ 山に関わって失ったもの
二度に渡る遠征の4ヶ月休みで、同期には大きく水を空けられ出世レースからは脱落した。何の変哲もない自分だったが、山好きで丹沢の沢登りをしてるとの噂が社内に広まり、変り種扱いされるようになった。また毎週のように山に行き、正月明けやGW明けには真っ黒に雪焼けしている自分は次第に特別扱いされて行った。更にそれは4ヶ月間という遠征休暇で、決定的になった。そして帰国後、遂に関連会社への出向が言い渡された。
④ 老木の芽吹きに思う
桜の枯木は春先の寒さに咲き時期を知り、春の暖かさで一斉に開花すると聞きます。私も、そんな老木からの一斉芽吹きが好きだ。 我々も新たな関心事を持ち、ウキウキ・ワクワクするような1日を山で過ごしたいと思う。
⑤ 山に学ぶ
今振り返って見るに、山では挫折は多いが栄光は少ない。挫折の最たるものは、遠征だった。未踏の7000m峰の初登頂。山を志すなら誰もが持つ夢だ。皮肉にもその挫折から生まれたのが、冬期剣岳八ツ峰-小窓尾根計画である。この計画の成果は、狙い通りに彼らが次期遠征メンバーやチーフリーダーに育て上がった事である。自分の成果と自負できるのは、そんなとこである。そして二度の遠征失敗で学んだものとは、最終的に生きて帰るということであった・・・。
⑥ そして・・・今
叶わ無かった夢、7,000m峰の初登頂、厳冬期の利尻岳登頂。春、冬枯れから突然の芽吹き、そして開花。そんな老桜の強たたかさが好きだ。今のモットーは、晩年を山に仕事に「強たたか、かつ自在に生きる」こと・・・。